感染症の影響により国内売上が減少した菌床キクラゲとシイタケを栽培するプロ農業者に対し、将来を見据えた積極的な販路展開として、輸出の検討に関する支援を行いました。株式会社轍の江口慎一会員が、高級キクラゲの市場調査を行い、欧米諸国やアジア圏向け輸出についてフィージビリティ・スタディ（実現可能性調査）を実施し、キクラゲ等キノコ類の輸出に取り組んでいる国内事業者が、ターゲット市場にどのような商品を販売しているか等の事例情報を提供しました。また、相談者を訪問して、輸出に取り組む際の基本事項、商談等における実践的な留意事項を説明しただけでなく、商品の販売戦略・仮説設定など、マーケティング戦略の重要性を説明し、輸出の前提として、国内販路における高付加価値化、ブランディングを検討することが重要であることを詳しく解説しました。相談者からの依頼事項である輸出に関することにとどまらず、専門家が調理試食を行って商品の味・品質を確かめたうえで、その価値を国内外で高めるための販売戦略策定のデータとしても利用できる情報を提供しました。